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中国化学業界トピックス


2008年10月

11月から輸出増値税の還付率を引き上げ

2008年11月1日から、一部の製品に対して輸出増値税(※1)の還付率引き上げが実施される。
今回の増値税還付率引き上げは今年で2回目になるが、対象品目は3486品目、輸出品目全体の25.8%にあたり、前回よりも広範囲にわたる引き上げだ。
一部の繊維製品と衣類は今年8月に11%から13%に引き上げられたが、さらに今回14%に引き上げられる。
その他の輸出量が多い品目では、一部のプラスチック製品類は9%(前回から4%上昇)、一部の家具類は11%または13%(2~5%上昇)、一部の玩具類は14%(3%上昇)、日用品及び陶器類は11%(6%上昇)になった。
これにより、中国の輸出増値税還付率は、5%、9%、11%、13%、14%、17%の6段階に分かれることになる。

今回の引き上げは主に、(1)労働密集型製品、(2)高技術・高付加価値製品を対象としている。化学業界にとっては、多くの化学繊維やプラスチック製品が引き上げ対象品目に含まれているため、合成繊維の原料であるテレフタル酸やキシレン及びプラスチック製品の材料になるPVCやPS等の産業の活発化が期待される。



中国の国家統計局が10月20日に発表した9月のGDP(国内総生産)成長率は前年同期比9.0%であり、1~9月では同9.9%と、1~6月(上期)の同10.4%増から減速している。欧米諸国への輸出が軟調化しているからだ。世界的な金融危機が、非金融である中国の実体経済にも深刻な影響を与えていることが明確になった。
また、北京五輪開催期間中の工場生産停止・閉鎖で、鉱工業等の産業が落ち込んだこともGDP成長率が低下した理由と考えられる。

そのような状況を受け、輸出還付率を引き上げることで企業の利益率を高め、国際市場における価格競争で優位に立つのが今回の目的のようだ。
だが一部の専門家は、多くの繊維製品や服装、玩具メーカーが倒産の危機にある中、今回の引き上げは「杯水車薪」(※2)であり、多少のコスト圧力は緩和できるので短期的には有効だが、長期的には 、企業への貸し出しを増加し国内消費を刺激して、国内市場を活発化させる方が良いと指摘している。

ハイケム広報室

※1 増値税は、日本の消費税に似た制度。物品の売買、加工・修理役務に対して課せられる税金。品目ごとに17%、13%の2段階の税率があり、免税の品目もある。
※2 焼け石に水。火のついた荷車の薪にコップ一杯の水をかけても役に立たないという意味の中国の故事成語。